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Renaissance: The Masters Series 9がついにリリースです!!
今回はRenaissanceの数あるMIX CDシリーズの中でも実績あるシリーズ"The Masters Series"からのリリース。"TheMasters Series"と言えば、2000年にスタートしたMIX CDリリースで、これまでDave Seaman、Deep Dish、Nick Warren & Danny Howells、Hernan Cattaneoというまさに"Masters"がコンパイル。(ちなみにHernanがコンパイルした"The Masters Series 2"には、かの名曲Hybrid / HigherThan A Skyscraper (Satoshi Tomiie Remix)が収録されてます!)そんなMIX CDシリーズにサトシトミイエが名を連ねるのは、GUからNubreedがリリースされた時のような感慨深さがあります。
さて、今回のThe Masters Seriesは、同シリーズの過去のリリースに倣って2枚組でリリース。前回リリースされた"3D"は3枚組で、"CLUB" x "STUDIO" x "HOME"という3コンセプトがかなり斬新で楽しめましたが、一方今回のThe Masters Seriesはより純粋なミックスアルバムという位置づけで、よりライブ感が楽しめる内容となっています。しかも構成はDisc1:ラウンジやウォームアップの時間帯向けディープテックハウス、Disc2:メインフロアピークタイム向けダンサブルトラックという"ES"&"ES-B"的な構成。「聴くもよし、踊るもよし」な2枚組みは、「サトシトミイエ」の良さを最も味わえる構成です。
そんな"ES-B"的な位置づけのDisc1は、新進気鋭のルーキーRipperton / Farraからスタート。Rippertonと言えばLazy Fat People名義でも活躍する二人組、個人的にはAudioflyとかRadio Slaveとかの文脈に位置づけてる感じですが、このFarraは彼らのプロダクションの中でも特に美しくて素晴らしい。その儚げな雰囲気をうまく引き継ぎつつほんのちょっぴりテンションを上げる役割を担っているのが2曲目のBot'ox Meets Showgirls / The 16th Machine。どうやら2005年によくわからんドイツのレーベルからリリースされた曲みたいなんだけど、そんな不審なプロフィールの割に曲のクオリティーは非常に高いのがスバラシイところ。
今回のMIX CDの特長の1つは、ロングミックスが多いこと。多分これまでのMIX CDやDJギグにおいても、サトシトミイエのミックスは長めなことが多いと思うんだけれども、今回のMIX CDではそのフェーダーカーブの傾斜というかボリュームコントロールがとても緩やかで心地よい気がします。ということで4曲目のPhonogenic / Air Moves (Freestyle Man Discotronix Mix)で既に大御所感のある?Freestyle ManによるSpirit Catcher的ディスコ魂を堪能した後、個人的favorite trackであるJimpster / Don't Push Itへゆるやか〜に遷移。Jimpsterは実は96年頃から活動しているアーティストらしいのですが、僕が好きになったのはつい最近。「ディープメロディアステックハウス」とでも表現したらいいのか、非常にテックなトラックなんだけどディープでメロディアス、そんな作風に惚れました。この曲はそんなJimpsterのアルバムから。途中で絡むストリングスの音色に思わず天を仰いでしまう一曲。
5曲目のKing Roc / Welcome To Zion (Original Mix)からはもう少しグルーブ感がプラスされてフロアで踊り出したい衝動に。こういうWelcome To Zionのようなミニマルなトラック構成の曲って結構「このフレーズ繰り返すの何回目?」的な気分になることがしばしばあるんですが、この曲はどちらかというとその反復が耳に心地よい感じ。そんなテイストを残しつつ6曲目のVernon / Don't Be Lonely (An2 Remix)へ突入。この辺はさすがAn2、途中からの素晴らしい展開がやっぱりさすがです。
そこから7曲目のNick Chacona / The Right Wingを通過してちょっとエレクトリックな雰囲気に倒したところで8曲目でOpus Ink / Darkroomboot (Sasse Elkatronix Rework)を投下!wstc読者の皆様には釈迦に説法ではございますが、Opus InkといえばSatoshi Tomiie + Audioflyのユニットであり、その新曲Darkroombootをなんとエレクトロニックテックハウス界の雄Sasseがリミックスしたのがこの曲であります。文字通りダークな雰囲気だったうまい具合にライトテイストのエレクトロニックハウスに仕上げたSasseの手腕もさすが。
この辺りからもう怒濤の展開ですな。Herlihy & Torrance / So That's What Happens (Original Mix)もDarkroombootの後の口直しかと思ったら大間違い。トリッキーなSEを交えつつの地味めテックハウスかと思わせておきつつも中盤の泣きの展開&ブレイクは聴くものを虜にして止みません。そしてその次に控えるはDJ Yellow & King Brittという超ベテランコンビによるAlienation 3 - Beyond The Forest。美しすぎるの一言。ちなみにこの裏面に収録されているTransylvaniaも涙なしでは聴けません。さらに!!11曲目で登場するSAW期待の若手Jim Rivers君によるI Go Deepで完全にK.O.!!これまでのJim Riversプロダクションももちろんよかったけど、これはまた違う次元に至ったというか、なんというか、とにかくスゴくカッコいい。クレジット見るとSAWからリリースされるようなので、今からとても楽しみです。
いやあ、もはや最後まで気が抜けない展開ですな。12曲目に登場するのはArt Of Tones / PraiseのLlorca Remix!!その特徴あるフレーズ(メロディー&音色)が聴く者の脳髄をどうにかしちゃうタイプのこの曲、オリジナルもスゴいカッコよかったけど、Llorcaのリミックスは「原曲忠実+焦らし度アップ!」な好リミックス。そしてDisc1の最後を飾るのが、既に個人的2007上半期ベストトラック入りを果たしているMotorcitysoul / Aura (Jimpster Remix)!!!!Motorcitysoulのプロダクションはディープハウスっぽかったりテクノっぽかったりよくわかりませんが、このAuraはどちらかというと長ーいイントロが印象的な美メロディープハウス。それをJimpsterが更に美しく多幸感溢れるテックハウスに昇華!!!!たまらねえ!!!!
そんな涙なしには聴けなかったDisc1とはうってかわって、拳なしには踊れないのがこのDisc2。まずはThugfucker / Ahh(D'Julz Remix)で、Disc2への期待感を高めます。最近のハウスはホントにテクノとの境界線がなくなっている気がしますが、Disc2の序盤もそんな感じ。これはテクノです。とはいえ2曲目のMarc Romboy vs. Robert Owens / I Need (DJ Fex Fexperimented Mix)で久々のRobertウィスパーを耳にすると「あ、やっぱりハウス」な気分になるのが不思議。そんなフシギトラックからMatt O'Brien / Serotone (Radio Slave's Panorama Garage Remix)へスムーズに移行。Radio Slaveは好きですが、彼の頭の中がどうなっているかは全く想像がつきません。この曲も"Panorama Garage"というキーワードからは全く連想できない暗黒の世界。このドロドロ感、さすがです。
4曲目のLance De Sardi feat. Landshark / Lose Controlになるとまたちょっと方向転換。スゴくハウス的な曲の構成にちょっぴり安心しつつ、「あれ?これDisc1だっけ?」みたいな錯覚を誘うシンセフレーズがすごく新鮮。でも後ろで細かく刻まれるハットのお陰で、テンションは少しも下がりません。そんなフレーズに酔っていると遠くから聞こえてくるベースシンセの音、その不穏さに煽られるようにPlanet Funk / It's Your Time (Different Gear Remix)へ突入。Different Gearらしい安定感あるトラックの上に乗るトリッピーなシンセ&ベースシンセで、確実にフロアで踊り狂っている自分が目に浮かぶ。
そこから今度はShlomi Aber / Moods feat. Lemonへ。これもどちらかというとDisc1を彷彿させるメロディアスな曲。Shlomi Aberと言えば記憶に新しいのが、Guy GerberとのタッグでSven VathのレーベルCocoonからリリースしたSea Of Sand。このMoodsもどちらかと言えばSea Of Sandに通じるポストプログレッシブハウス。秀逸です。7曲目のPablo Akaros / Celofans はまたテックな方向に軌道修正するイメージ。 BeautyとInsanityが微妙なバランスで共存するこの曲は、個人的にはサトシトミイエのMIX CDのラストを飾りそうなイメージなのですが、今回は中盤に配置。
さて8曲目ではオープニングに登場したD'Julzが再び登場、9曲目のSleeping In The Bass Boxあたりになると結構体感BPMが上がっていることに気づく。タイトル通り全編通して流れているベースラインがすごく気だるい雰囲気を醸すこの曲は、フロアで聴けばきっと目を閉じ下を向きながら黙々と踊るタイプの曲。テックハウスというよりテクノハウスですな。そしてそのテンションをそのまま引き継ぐのがこちらも二度目の登場Shlomi Aber / Crop Duster。前曲のベースラインからさりげなく移行するシンセフレーズは、Lil' Louis / French Kissを彷彿させる感じ。ブレイク以降の展開はFrench KissというよりもJosh Wink & Lil' Louis / How's Your Evening So Far?ですな。白目剥きたい方のための曲。そして最後を飾るのはEstroe / Drivens。前半は不穏に感じられたフレーズがやがて壮大なシンセを背景に素晴らしいメロディーに変化して行く様はこれまた素晴らしい。
以上、2枚組全24トラックで構成されたRenaissance: The Masters Series、少なくとも"ES"&"ES-B"が堪らなく好きだった方々には是非聴いて頂きたいCDです。Renaissanceらしいジャケットもとても美しいこのMIX CD、是非その世界観に酔いしれてみてください!!!
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